2016-09-08

8.5寸リム皿に隠されたヒミツ

稀少な8.5寸サイズのリム皿。

なかなか出回ることなく
良いものに出会える機会が
ほんとに少ない。

ぎりぎり8寸(約24cm)には
まだ出会えるのですが…


実は、
この8.5というサイズに秘密が。

たかが0.5の違いと思いますが、
センチにすると1.5cm以上の差があります。
この1.5cmの広がりが
とてもハードルを高くしているのです。


器づくりのなかで
リム皿はどの類よりも難しいもの。

重力に逆らって
リムを立ち上げることは
自然界においてとても難しい。
ましてやその広がりが大きくなればなるほど
その難しさは増してゆきます。

手間もかかる。
時間もかかる。
失敗も数知れず。

だから、
この8.5寸のリム皿に挑む作家さんは
本当に少ないのです。
だって、リスクが高いんですものね。


そのリスクに立ち向かう、
勇敢な石田誠さん。

誰もが真似できないから、
挑戦者が少ないからこそ作り続ける。
リム皿に対するこだわりには
並々ならぬものがあります。

リム皿の話をするときの石田さんは
誇りと自信に満ち溢れています。


慎重に轆轤をひき、
慎重に型にはめ、
慎重に、丁寧に、棚板に置く。

この棚板に置く瞬間が
もっとも緊張する瞬間。
ちょっとした振動でも
リムが垂れ落ちてしまうそう。

とてもデリケートな器なのです。

だからこそ、
完成したφ26cmのリム皿は
このうえなく美しい。

そして食卓で
このうえなく使える器に。



我が家ではほんとに重宝してます。

ときにそれぞれワンプレート、
ときにメイン料理を家族で囲み、
ときに焼き菓子の居処にも。


ずっと、ずっと、手に入れたかったもの。
26cm以上のリム皿難民の私を
救ってくれた器です。

家族分必須なうつわ。
あると絶対便利です。絶対。




スタッフ 和田