『横山秀樹展』はじまりました。初日の様子です。
お客様に制作の様子を説明してくださっている横山さん。穏やかな口調で丁寧にお話ししてくださいます。うちに秘めた熱い感情が見え隠れする、とても魅力的な方でした。
横山さんのガラスは、生命力と躍動感に満ち溢れています。
本当になりたいカタチに導びかれた生命力。
勢いよく生まれた気泡を瞬間にして封じ込めている躍動感。
くるおしく美しい。だからなんだか切なくなる。
横山さんに過酷な現場の様子の話を伺いました。
横山さんは全行程をひとりで行います。
1200度にものぼる炎と向かい合い、たった長さ50cmほどの距離からガラスを吹きます。
灼熱の工房、一年中体に火傷を負い、怪我も絶えません。
命がけで作っているといっても過言ではありません。
毎日違う壷の状態とガラスの質で吹くから日々どんなものが出来上がるかわからない。ひとつも出来ない日だってあります。
五感を研ぎ澄ませ、全身全霊で自然と対峙します。
とにかく瞬間が大事。止まっていられません。
なぜ、とても効率的とはいえないこんな過酷な方法でつくるのか。
その答えはとてもシンプル。
「それでなくては、このガラスは作れない」
作業現場を見たことのない私は本当の過酷さをまだ知りません。ほとんどの人がそうだと思います。
けれどやっぱり作品にはその背景や想いが宿っていると思うのです。だから感動するのでしょう。
横山さんの汗と涙と想いが閉じ込められたガラスたち。
ときに激しく、ときに優しく、生きています。
ときに激しく、ときに優しく、生きています。
どうかどうか見に来て頂きたいと心から願います。
スタッフ 岡田