2014-12-16

蜂谷隆之さんのオンリーワンな漆器たち

益子で生み出される
蜂谷隆之さんの漆のうつわは、
従来の 「漆器」 というイメージや概念を
いい意味で変えてくれます。
 
漆器の持つ良さ、
昔から重宝されてきた歴史の重みはそのままに、
現代の食卓でもさりげなく取りいれられるデザイン、塗りを、
蜂谷さんならではの視点とセンスで作品にとりこまれています。
 
漆器といえば身近に感じるのは、やはり椀。
 
たくさんの椀が並んでいます。
 
どれも口縁には布着せが施されていて
口当たりがとても良いです。
 
益子 という土地柄、
「陶器のような質感のものを作りたかった」
と誕生したのがこの椀。
 
飴釉をまとったような色味とツヤ。
 
木目を生かすために生漆を幾重にも重ね塗り。
塗りを重ねることで
グラデーションが生まれるそうです。
 
木地がとても薄くて軽い。
 
和の器、洋の器どちらとも
とてもバランスよく合わせられる椀です。
 
蜂谷さんの代表作ともいえる「筒鉢」。
 
漆器ではめずらしいそば猪口のような形。
 
温麺やおうどん、
たっぷりのスープやお丼などいいですね。
 
汁物・椀としてだけでなく、
小鉢やボウルとしても使えます。
とっても多様性の高い器です。
 
てっぱつ。
僧侶が托鉢に用いる鉄鉢が元々の由来。
 
両手で包み込むように持つと、
とても心が穏やかに落ち着いてくる、そんな器。
 
小鉢・ボウルとして
また香のごはんを入れたり、麺鉢としても。
 
リム皿。
 
こちらも陶器のような質感のものを・・・と作られた一つ。
 
黒漆で石の目をつくり、
そのほどよい凹凸のうえから
錫の粉を上掛けされています。
 
錫は銀彩とちがい黒ずんでこないのがいいところ。
 
深みがあり、シック。
 
大きめのリム皿は
ワンプレートとしても使えるので、
おもてなしや、特別な日の食卓にも
いつもより格のちがう華を添えてくれそうですね。
 
木地もほどよい厚みがあり、
安定性もバツグン。
手をいれ持ち上げるのにも使い勝手が良いのは
とても嬉しいポイントだったりします。
 
従来の良さをそのままに、
でも従来のものとは違う漆器を。
 
蜂谷さんのオンリーワン(椀)な漆器たち、
本当に素晴らしく魅了されます。
 
漆器を愛用されている方も、
まだ手もとにお持ちでない方も、
これから始めようという方も、
 
ぜひ一度ご覧いただきたい。
 
より身近に、
そしてまた新しいものに、
漆器の存在が変わることと思います。
 
 
 
スタッフ 和田